Do you kike Votoka?
This is a marketing job story about Smirnoff.
客が席に着くと、キンキンに凍ったボトルからグラスに酒を注ぐバーテン。
チェイサーはビール。
ルーチンワークに常連客は満足する。
ボトルのラベルは、 SMIRNOFF。
ロシアの酒として知られているウオッカですが、アメリカが多く消費しているようです。
20世紀のある年、このSmirnofのマーケットに新興勢力が目を付けました。
価格競争力を武器として若年層を取り込もうとしたのです。
迎え撃つSmirnofのマーケティング戦略は、今もマーケターの語り草となっています。
ロシアは極寒。ブドウは育ちません。大麦やジャガイモなどを原料としてロシア人の胃袋を温めました。
ロシア帝国が傾くと、皇帝はフランスに逃亡、皇帝御用達のSmirnofブランドは紆余曲折を経てアメリカ大陸に渡りました。
アメリカでのSmirnofの購買層の詳細を私は知りません。
ただ恐らくは、賃金の安い労働者、若年層には高嶺の花だったのかもしれません。
さてこの新興勢力にはどう対抗したらよいのでしょうか。無策では収益が落ちることは火を見るよりも明らかです。
1、電通と博報堂のような企業に広告キャンペーンのコンペを依頼する。
(若者受けするようなのを、いっちょ頼むと)
2、販売チャネルを増やす。
3、価格を下げる。
これでは新興勢力に勝利するかもしれませんが、コストがかかる。売り上げが下がる。
何れにせよ、利益は減ります。
Smirnofは、どうしたのか。
「ああ、どうせ飲むなら、SMIRNOFFがいいよね」それまでSmirnofを飲まなかった若者が飲むようになり、「へえ、それいいねえ」と既存客がより多くの金を払った。
売上も収益も増えました。結果、新興勢力は、市場から消滅。
Smirnofは、価格を引き上げたのです。
正確に記しますと、ブランドを三つに分け、
高級SMIRNOFF、今までのSMIRNOFF、新興勢力と同価格のSMIRNOFF。
これらを市場に投入して勝利したのです。
(参考/謝意)
NHKラジオ第2 仕事学のすすめ 山崎将志氏