妹へ
今日は、コーヒー・メーカーを使わずにコーヒーをいれました。
ゆっくりと、時間をかけて、細くしたお湯をコーヒー豆に落としてゆきました。
3.11から7年。明日は、母の誕生日。
「早めに、お母さんの喜寿のお祝いをやろうと思っていたんだけど」
「両親のことは経験があるけど、きょうだいは、初めてのことで、こたえる、、、」
病院の外で、立ち話をしたおじさんと、おばさんのことが思い出されます。
そのおじさんとも、おばさんとも、話ができなくなりました。
もうすぐ私も、還暦。
十代、二十代、三十代、四十代、五十代、あっと言うまでした。
桜の季節。
折々に、さまざまな桜を楽しんできました。
どれも散り、残る桜も散ってゆきました。
母や、おじさんや、おばさんの紅顔が桃李のよそおいを失って白骨と残ったさまは、
すぐに忘れてしまいます。
どうも、自分だけには、そういうことは訪れないという根深い迷信のなかにあります。
火災や震災や、お金のことなどは心配し、100パーセント確実な自分の将来は、見ないようにしているようです。
必ずぶち当たる壁の向こうは、どうなっているのだろう。
ハッキリさせたい。先に散った桜を無駄にしたくないという思いがあります。
もう一杯、コーヒーを飲みたくなりました。ゆっくり、時間をかけて美味しいコーヒーをいれます。
弘之
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