本当に欲しい宝物はなんでしょうか
司馬遼太郎さんは、生前、
小説「坂の上の雲」の映像化に 最後まで反対されていました。
戦争が舞台の小説ですから、どう描いたとしても、「戦争賛美」になりかねない、
というのが、その理由だったそうです。
ご遺族も、それを固く守っていました。
先年、NHKが、初めて映像化しました。
奥様か、近い方が、しみじみ仰ったそうです。
「もう主人の知っている(NHKの)皆さんも、だんだんいなくなられるから」
これが、最後の機会、と思われたとの事でした。
司馬さんは、無人島に一冊の本を持っていくとしたら何を持っていくか?」
そう問われて即座に「歎異抄」と答えられました。
■ ■ ■『司馬遼太郎全講演第1巻』より一部抜粋 ■■■
親鸞聖人の話を弟子がまとめた『歎異抄』を買いました。
非常にわかりやすい文章で、読んでみると真実のにおいがするのですね。
人の話でも本を読んでも、空気が漏れているような感じがして、何かうそだなと思うことがあります。
『歎異抄』にはそれがありませんでした。
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